
「F値って何だろう…初心者でも使いこなせるの?」「しっかりと理解していないまま設定している…」



今回はこんなお悩みにお答えしていくで〜!
✅ 本記事の内容
・F値とは?基本を理解しよう
・撮影シーン別のおすすめF値設定
・F値活用のテクニック
✅ 本記事の信頼性
・全国トップクラスの写真館出身(2年間在籍)
・プロカメラマン歴6年(フリーランス4年)
・カメラスクール講師(受講生を卒業後プロの道に)
F値は最初は難しく感じるかもしれませんが、基本を理解すれば写真の質を大きく向上させる強力なツールになります。この記事では、F値の基本から実践的な使い方まで、初心者にもわかりやすく解説します。
F値とは?基本を理解しよう


F値(絞り値)はカメラレンズの明るさを表す数値です。「F2.8」や「F8」のように表記され、「レンズの焦点距離÷レンズの有効口径」という計算式で求められます。
F値は写真撮影において主に二つの重要な役割を果たします:
- 写真の明るさをコントロールする:F値が小さいほど写真は明るくなります
- 被写界深度(ピントが合う範囲)を決める:F値が小さいと背景がぼけ、大きいと全体にピントが合います
実際の撮影では、この二つの効果を意識しながらF値を選ぶことで、あなたの意図した写真表現が可能になります。



計算式に関してはF値を設定する上で全く覚える必要ないから「そういうものなんや」という認識でOKやで👌
レンズの絞りバネとF値の関係


F値を理解するには「絞りバネ」の概念が重要です。絞りバネとは、レンズ内部にある光量を調節する機構で、カメラの「瞳」にあたる部分です。
- 絞りバネを開くと、F値は小さくなります(F1.4、F2.8など)
- 絞りバネを絞ると、F値は大きくなります(F11、F16など)
これは人間の目と同じ原理です。暗い場所では瞳孔が開き(F値が小さい)、明るい場所では瞳孔が小さくなる(F値が大きい)のと同じです。



単純に、絞りバネを開くと光を取り込む量が多くなるから明るくなるってこと!逆に絞ると光の量が少なくなるから暗くなるってことやね🙌
一般的なF値の段階とその意味


一般的なF値の段階は、F1.4、F2、F2.8、F4、F5.6、F8、F11、F16、F22となっています。これらの数値は「1段」ずつ変化しており、1段変えるごとに光量が約2倍(または1/2倍)変化します。
例えば:
- F2.8からF4に変更すると、光量は約1/2になります(暗くなる)
- F5.6からF4に変更すると、光量は約2倍になります(明るくなる)



数字がいっぱいやけど難しく考えなくて大丈夫やで(笑)数字が低くなればなるほど光量が増えて、逆に高くなれば光量が減るって認識でOK👌その明るさの段階を数字で表してるってだけやから🙌
F値と露出の関係性


F値は「露出」と呼ばれる写真の明るさを決める重要な要素の一つです。露出はF値、SS(シャッタースピード)、ISO感度の3つの要素(露出の三要素)によってコントロールされます。
- F値を小さくする(例:F2.8)と、写真は明るくなります
- F値を大きくする(例:F11)と、写真は暗くなります
実際の撮影では、明るさを一定に保ちながらF値を変えたい場合、F値を1段小さくしたら、SS(シャッタースピード)を1段速く(例:1/60秒→1/125秒)するか、ISO感度を1段下げる(例:ISO400→ISO200)といった調整が必要になります。
多くのカメラには「絞り優先モード(A/Avモード)」があり、この撮影モードではF値を手動で設定すると、カメラが自動的にSS(シャッタースピード)を調整して適切な露出を維持してくれます。



F値、SS(シャッタースピード)、ISO感度の関係性と、撮影モードに関しては別の記事でまた詳しく紹介するから今は分からなくてOK!笑
F値と被写界深度の関係


F値の最も重要な効果の一つが「被写界深度」への影響です。被写界深度とは、写真においてピントが合って鮮明に写る範囲のことです。
F値が小さい(F1.4〜F2.8)場合:
- 被写界深度が浅くなる(ピントの合う範囲が狭くなる)
- 主要被写体にピントを合わせると、前後はぼやけてボケる
- 人物や花などの被写体を背景から際立たせる効果がある
小さいF値は特に以下のような場面で効果的です:
- 人物ポートレート:被写体を背景から分離したい場合
- 商品写真:製品を目立たせたい場合
- 花や小物のアップ写真:主役を強調したい場合
F値が大きい(F8〜F16)場合:
- 被写界深度が深くなる(ピントの合う範囲が広くなる)
- 手前から奥まで広い範囲にピントが合う
- 風景写真など、全体をくっきり写したい場合に適している
大きいF値は特に以下のような場面で効果的です:
- 風景写真:前景から遠景まで鮮明に写したい場合
- 建築写真:建物の細部まで写し込みたい場合
- グループ写真:複数人の顔すべてにピントを合わせたい場合



基本的にF値は、被写界深度のコントロールによって決まる🙌撮影シーンによって、設定が変わってくるから次で説明していくで〜🫵
撮影シーン別のおすすめF値設定
ポートレート撮影
単体のポートレート撮影(F4〜F6.3)


人物を際立たせたい場合は、F4〜F6.3くらいのF値を選びましょう。この設定により背景は適度にボケて、被写体である人物に自然と視線が集まる効果的な写真になります。
複数人のポートレート(F7.1〜F11)


複数人を撮影する場合は、F7.1〜F11程度が適しています。複数の人物の顔にピントを合わせられるため、誰かだけピントが合っていないという事態がなくなります。



ポートレート撮影において大事なのは、ボケ具合より人物全体にピントが綺麗に合っているかどうか🙌F値を下げすぎると、被写体がボヤけたりピントが抜けやすくなるから注意が必要やで🫵
風景・商品撮影
風景撮影(F8〜F14)


広大な自然や都市の風景を撮影する場合は、F8〜F14の範囲が理想的です。この範囲のF値では被写界深度が深くなり、手前から遠くまでくっきりと写すことができます。
商品撮影(F5.6〜F10)


主役の商品だけにピントを合わせて引き立たせる場合F5.6〜F6.3、複数の商品全てにピントを合わせる場合はF8〜F10に設定することをおすすめします。



基本的には風景や商品撮影の際、F値を絞って全体的にピントが合うようにするとくっきりと綺麗に撮れる🙌ただし、例えば小さい花や商品の主役だけを引き立たせたい場合は、F値を下げてボケ味を出すのもGood👍
動き物撮影・夜間撮影
動きもの撮影(F4〜F5.6)


スポーツや動物など動きの速い被写体を撮影する場合は、F4〜F5.6のF値が適しています。ただし、複数人の場合はやはりF値を絞りF7.1〜F11の間で調整しましょう。
夜間撮影(開放F値)


開放F値とはそのレンズの1番低いF値の数値になります。光量の少ない室内や夕暮れ時など、暗い環境ではできる限りF値を低くして明るさを稼ぎましょう。



動き物に関して、低すぎるF値やとピントが抜けやすくなるからNG❌それに対して、夜間はできるだけ明るさを稼ぎたいから開放F値でOK👍
F値活用のテクニック
ボケ味を活かした印象的なポートレート撮影法


ポートレート撮影において、背景のボケ味は写真の印象を大きく左右します。以下のテクニックを試してみましょう:
- 背景との距離を意識する:被写体と背景の間に最低でも1〜2メートル以上の距離を取りましょう。被写体と背景が遠いほどボケは大きくなります。
- 目元にピントを合わせる:ポートレート撮影では、人物の目、特に近い方の目にピントを合わせることで、見る人に「目が合っている」という印象を与え、感情移入しやすい写真になります。
- 光の質を意識する:窓際の柔らかな自然光や、夕暮れ時のゴールデンアワーの光は、ポートレートに温かみと立体感を与えます。



この3つは、ポートレート撮影の際に特に大事なポイントやから必ず覚えておいてな🫵その他にも大事なことはいっぱいあるけど(笑)
夜景撮影でのF値コントロール


夜景撮影では、F値の選択が写真の印象を大きく左右します。以下のテクニックを試してみましょう:
- 星の光を点状に捉える:星空を撮影する場合、F2.8〜F4程度の比較的明るいF値が適しています。
- 光芒を活かした街の夜景:都市の夜景で光源から放射状に伸びる「光芒」を表現するには、F8〜F14程度の大きめのF値が効果的です。
- 手持ち夜景撮影:三脚がない状況では、F1.4〜F2.8の明るいレンズを使うと、ISO感度を上げすぎずに手持ちでの撮影が可能です。
夜景撮影では、F値以外にもSS(シャッタースピード)やISO感度の設定が重要です。三脚を使用する場合は、F11前後の大きめのF値でも、長時間露光(数秒〜数十秒)により美しい夜景を撮影できます。



夜景撮影でのポイントは二つ!F値の低いレンズを使うか、三脚を使って長時間露光にして撮影するか🙌長時間露光での撮影以外は、基本的には開放F値で撮影するのがマストやね👌
よくある質問(FAQ)


- キットレンズでもF値調整は効果的?
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はい、効果的です。一般的なキットレンズは広角側でF3.5、望遠側でF5.6程度まで絞れることが多いですが、この範囲のF値でも十分に撮影表現を楽しめます。望遠側にズームし、最小F値で撮影すれば、背景をある程度ぼかすことができます。また、風景写真ではF8〜F11程度の設定が一般的ですが、これはキットレンズで十分カバーできる範囲です。
キットレンズでボケ味を出すコツは、被写体と背景の距離を十分に取ることと、できるだけ望遠側(ズームイン)で撮影することです。
- 暗い場所での最適なF値設定は?
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基本的には「できるだけ小さいF値」を選ぶことが光量確保のために有効です。手持ち撮影の場合は、F1.4〜F4の小さいF値を使い、必要に応じてISO感度を上げましょう。
暗い場所での撮影では、レンズの明るさ(最小F値)が非常に重要になります。予算が許すなら、F2.8の通しレンズの購入を検討すると、低照度環境での撮影の幅が大きく広がります。
- F値・SS(シャッタースピード)・ISO感度の関係は?
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これらの「露出の三要素」は相互に補完し合う関係にあります。F値が1段小さくなると光量は2倍に、SSが1段遅くなると光量は2倍に、ISO感度が1段上がると感度が2倍になります。
詳しくは、別の記事でこの3つの関係性についてご説明させていただきます。 - スマホカメラでもF値は調整できる?
-
多くの最新のスマートフォンには「ポートレートモード」などの名称で、背景をぼかす機能が搭載されています。被写体との距離を近く、背景との距離を遠くするなどの工夫をすると、より自然なボケ効果が得られます。
まとめ:F値を完全攻略するポイント


いかがでしたか?今回は【F値完全攻略ガイド】プロ歴6年がカメラ初心者に全て教えます!を解説させていただきました。
F値の基本を理解しよう
- F値とは:レンズの明るさを表す数値で、「F2.8」のように表記される
- 絞りとの関係:F値が小さいほど絞りは開き、大きいほど絞りは閉じる
- 基本的な効果:F値が小さいと背景がぼけ、大きいと全体にピントが合う
F値の選び方の基本指針
- ポートレート撮影:単体はF4〜F6.3、複数はF7.1〜F11で設定
- 風景撮影:F8〜F14で設定
- 商品撮影:単体はF5.6〜F6.3、複数はF8〜F10で設定
- 動き物撮影:単体はF4〜F5.6、複数はF7.1〜F11で設定現
- 夜間撮影:開放F値
覚えておくと便利なポイント
- 実際に様々なF値で撮影し、その効果を体感することが上達の近道
- F値、SS(シャッタースピード)、ISO感度の「露出の三要素」は相互に関連している
- キットレンズでもズームや構図の工夫でF値の効果を最大限に活かせる
F値は写真表現の幅を大きく広げる重要な要素です。最初は難しく感じるかもしれませんが、基本を理解し実践を重ねれば、徐々に直感的に使いこなせるようになります。
この記事を参考に、ぜひカメラを手に取って様々なF値で撮影にチャレンジしてみてください。
F値をマスターすることで、あなたの写真はよりプロフェッショナルな印象に変わり、伝えたいイメージをより効果的に表現できるようになるでしょう。
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